唐梨の木
Since 2006.12.12
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秘め事
「なあ、もう1回」
「なっ、い、いやよ」
「なんで」
「だって、これ以上は恥ずかしい」
「今更恥ずかしがるなよ」
「だって・・・」
「お前が言い出したんだろう?」
「そうだけど・・・」
「お前がしないなら、ずっとこのままだぞ?」
「う・・・わかったわよ、やればいいんでしょ!」
「なあ、もう1回」
「なっ、い、いやよ」
「なんで」
「だって、これ以上は恥ずかしい」
「今更恥ずかしがるなよ」
「だって・・・」
「お前が言い出したんだろう?」
「そうだけど・・・」
「お前がしないなら、ずっとこのままだぞ?」
「う・・・わかったわよ、やればいいんでしょ!」
次の瞬間、2人きりの小屋に笑い声が響き渡った。
腹を抱えて笑っているのは珍しくも犬夜叉の方。向かいに座るかごめは羞恥で顔を赤く染め、上目遣いに犬夜叉を睨みつけていた。
犬夜叉の笑った顔が見たい。そんなささやかな願いから、かごめの試行錯誤は始まった。
名前を呼ぶ度に笑いかけたし、会話の中で冗談を言ってみたし、今夜の夕食は会心の出来だったし、今日あったことを面白おかしく話してもみた。
それでも、笑っているのはかごめばかりで、犬夜叉は笑ってくれない。口の端を僅かに上げるものでなく、腹の底から声を出して笑うことを知って欲しかった。
笑わせる手段も尽きかけ、くすぐりも効かなかった犬夜叉に、かごめは半ば自棄になった。
そして見事に犬夜叉のツボにはまったのが、かごめの変顔。
それはもう、すっぽり、きっちり、しっかりと、まるでそのために設えたみたいにハマったのだ。
「もうっ、絶対しない!」
「なんでだよ、おれを笑わせたかったんだろ?」
「外では言わないでよ」
「いやあ、これは他の奴らにも見せるべきだろ」
腹が痛え、と犬夜叉が笑う。それを見て、複雑な気分になりながら、かごめは笑い続ける犬夜叉の背中を強かに叩いた。
***
ちょっと、どきっとした?壁|*'ω')r)) ネェネェ?
いったい嫁はどんな顔をしたんでしょう(笑)
ただいちゃついてるバカップルでお送りしました。
かごめと一緒に暮らしていって、色んな感情や表情を覚えていってほしいです。
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